「国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源」を読んだよ

先週はワクチンの副反応で死にかけててお休みしました汗

あんなに大変とは聞いてなかったですね!死ぬかと思いましたわ・・・

 

さて、全然、フランス革命と関係ない本を読んでます。

ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビン著
『国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源』
(ハヤカワ ノンフィクション文庫)

 

とりあえず通読しましたが、上下巻飽きずに、スリリングに読めました!面白かったです!最近のテーマ、疑問として中国のこれからについて、あれこれ考えていましたが非常に役立ちました。

 

<包括的/収奪的な社会制度>

とりあえず、上巻の前半を見直していますが、

ラテンアメリカ:16世紀の植民地支配、エンコミエンダ制やミタ制など、

現地の支配制度を利用した形での、搾取的社会制度を確立

→収奪的な社会に

 

北部アメリカ:人口密度が低く、ラテンアメリカで行った植民地経営が役立たない。

各地で小作人に土地を与えインセンティブを与えつつ、民主主義的な

社会制度が根付く。後の合衆国に。

→包括的な社会に

 

これらの包括的/収奪的社会の歴史的な軌跡が、今、その地域の経済的状況を反映しているという流れで論が展開されていくけど、途中、いろんな繁栄と貧困のステロタイプな「説」を論破していくところが大興奮!これはぜひ読んでほしい。

 

そして、植民地支配が終わってからも収奪的な社会制度を現地の有力者が継承して搾取が継続する仕組みも面白かった。現在の共産主義圏も、一部包括的な制度を取り入れている中国、全く中央集権的搾取体制の中央アジア北朝鮮。収奪的な体制だったが、崩壊した中東の独裁国家などなど。19世紀から現代までの経緯もなんとなくすっきり。

現在の中国は鄧小平体制の次の一手で攻めあぐねているように見えるけど、イノベーションが社会の内部から起こるような循環が作り出せるかがカギになる…と思った。

 

イノベーション/テクノロジーの発達>

ちょっと注目したのが、特許制度についての項。1623年に英国議会が制定した専売特許条例によって体系化。国王が自分ののぞむ人物に、事実上、ある一定の活動や事業に着手する独占権を認めることによって「特許証」をかってに与えるのをやめさせる試みの移管だった。それまでの絶対王政の統治下では優れたイノベーションが出てきても、君主が社会変革を恐れてその試みをつぶしてしまう。

この辺が結構気づきのポイントだったなー。産業革命まで、直線的なテクノロジーや資本の蓄積がなされていたわけじゃなく、政治制度の変革が少しづつ旧態依然な社会を変革させつつ、17世紀、18世紀に爆発していく。

 

あと、別でイングランド名誉革命は勉強しないとなー、と感じる。

 

ほな、PCの電源なくなりそうなので今日はこんな感じで。